みなさん、お久しぶりです。
「ハサミとギターの二刀流」洋介です。
友人や知人から
「柿は秋の果物だから収穫まで何してるの?」
とよく聞かれます。
実は柿農家は一年中やることがあるのです。
特に栽培面積が広いと更に大変です。
今回は、一年を通して私達「柿壺」がどんな作業をしているのかを、ざっとですが紹介したいと思います。
収穫が終わった12月の終わり頃から始まる作業が剪定(せんてい)です。
剪定を超簡単に言えば、来年使う枝を選んで、それ以外の枝を切る作業です。
柿の栽培作業の中でも大変重要で、一番頭をつかう作業でもあります。
深々と雪が降る中でも選定作業は行われます。
樹と向き合いながら悩み、ハサミを入れます。
たまに鹿に出会い見つめ合ったりもします(笑)
剪定は僕が一番好きな作業です。
12月末から3月末までにだいたい終わらせます。
終わらない年もあります(笑)
次に忙しくなるのが、5月からの摘蕾(てきらい)と摘果(てきか)という作業です。
春になると、冬に剪定した枝から新しい枝が伸び、蕾(つぼみ)がつきます。
その蕾が花を咲かせ、柿の実をつけます。
摘蕾とは、この蕾の数を減らす作業のことをいいます。
蕾を減らすことで、残した実に栄養を充実させることができます。
大きくておいしい実を育てるために必要な作業です。
摘果は、摘蕾で減らした実をさらに減らす作業です。
残った実のなかには、小さいものや状態の悪い実があります。
そういった実を落とすことでさらにおいしい柿を厳選することができます。
この時期は気温も暖かく、時にはウグイスの声が聞こえます。
とても気持ちのよい時間が流れています。
そして9月の中頃からいよいよ収穫が始まります。
もちろん収穫期間中にもたくさんの作業があります。
例えば草刈りもそのひとつです。
夏場におこなう畑全体の草刈りはまさに地獄。
個人的には一番つらい作業です(笑)
肥料やたい肥をまいたり、虫や病気に負けないように薬を散布したり、雨がなければ水をまいたり…
他にもたくさんの作業があります。
それもこれもすべてはたったひとつの柿の実のために行っています。
そして、収穫が終わればまた剪定へと戻ります。
大切に育てた柿をおいしいと言ってもらえた時は、
「一年間頑張ってきてよかった」
「来年はもっとよいものを作ろう!」
と思えます。
以上、ざっとではありますが栽培作業をご紹介しました。
今年も立派でおいしい柿を、たくさんの方に届けられるように従業員一同頑張っていきます。