柿壺では、おととい今シーズン最後の西条柿を収穫しました。
もうだいぶ柔らかくなってきていたので、あんぽ柿(干し柿)の原料として出荷してます。
柿のシーズンが終わりに近づくと、柿の木にひとつ、または数個だけ残された柿を見かけます。
みなさんはそのような光景を見たことがありますか?
木守り柿は、収穫後の木の上に、柿の実を1つ、もしくは数個残しておくことをいいます。
この残った柿を、「木守り柿」と呼びます。
「きもり」や「きまもり」、「こもり」などと読みます。
木守りは、柿以外でもミカンやその他の果物でも行われることがあります。
木守りには、2つの想いが込められていると言われています。
ひとつは、柿の木へ感謝と願いを届けることです。
その年、たくさんの実りを贈ってくれたことへの感謝の気持ちと、来年もたくさんの実りをいただけるようにという想いが込められています。
もうひとつは、生き物への贈り物です。
柿の上に残された柿は、鳥やその他の動物たちが食べます。
これから寒い冬を乗りきる生き物にとっては貴重な食料です。
自然からの恵みを独り占めせず、分かち合おうという先人たちの想いが込められています。
柿壺のある島根県出雲市平田では、柿の収穫が終わる11月末ごろ、このような光景を見ることができます。
お礼の気持ちと来年の豊作を願い、今年も木守り柿を1つ残してきました。